皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく歴史を学んでいきましょう。
聖徳太子や中大兄皇子がずっと目指してきた「天皇中心の国づくり」。それがついに、ある「最強のルール」の完成によって形になります。
それが、701年に制定された「大宝律令(たいほうりつりょう)」です。
「法律なんて難しそう…」と思うかもしれませんが、実はこれ、今の日本の政治の仕組みのルーツなんです!今回は、大宝律令によって日本がどう変わったのか、世界一わかりやすく解説します!
大宝律令
1. 「大宝律令」ってなに? 刑罰と政治のセット!

701年、唐(中国)の仕組みをお手本にして作られたのが大宝律令です。「大宝」は日本初の元号「大化」に続く元号の一つですね。
この「律令」という言葉、実は2つの意味に分かれています。
- 律(りつ): 「これをしたらダメ!」という刑罰(警察や裁判)の決まり。
- 令(りょう): 「国をこう動かそう!」という政治(行政)の決まり。
この「律」と「令」という法律に基づいて政治を行う国のことを「律令国家(りつりょうこっか)」と呼びます。これによって、日本は「力」で支配する国から「ルール」で治める国へと進化したんです!
2. 中央の仕組み:天皇の命令を実行する「二官八省」

大宝律令によって、天皇の命令がスムーズに実行される組織が作られました。
政治の中心は「太政官(だいじょうかん)」という役所です。ここで決まったことが、以下の8つの専門的な役所に伝えられます。
- 中務省(なかつかさしょう): 天皇のそばで仕事をする
- 式部省(しきぶしょう): 役人の人事
- 治部省(じぶしょう): 外交や儀式
- 民部省(みんぶしょう): 租税や戸籍
- 兵部省(ひょうぶしょう): 軍事
- 刑部省(ぎょうぶしょう): 裁判
- 大蔵省(おおくらしょう): お金や財宝の管理
- 宮内省(くないしょう): 天皇の生活の世話
今の「財務省」や「防衛省」と名前が似ているものもありますよね。1300年前から、現代に近いシステムが動き出していたなんて驚きです!
3. 地方の仕組み:日本の隅々まで天皇のパワーが届く!

律令国家のすごいところは、遠く離れた地方まで天皇の命令が届くようになったことです。
- 国(くに): 今の都道府県。都から「国司(こくし)」という役人が派遣され、天皇の代わりに政治を行いました。
- 郡(ぐん): 今の市町村。地元の豪族が「郡司(ぐんじ)」に任命され、国司の指示で動きました。
- 里(り): 今の町内会。「里長(りちょう)」が現場をまとめました。
この「リレー形式」の仕組みによって、東北から九州まで、日本中が天皇の命令一つで動くようになったのです。
4. 特別な役所:大宰府と多賀城
地方の中でも、特に重要な場所には特別な役所が置かれました。
- 大宰府(だざいふ): 九州の北部に置かれた「遠の朝廷(とおのみかど)」。白村江の戦いの後、外国(唐・新羅)が攻めてくるのを防ぐ軍事拠点であり、外交の窓口でもありました。ここには防人(さきもり)という兵士も送られました。
- 多賀城(たがじょう): 宮城県に置かれた拠点。当時はまだ政府に従っていなかった東北の「蝦夷(えみし)」と呼ばれる人々を治めるための政治・軍事の中心地でした。
5. 大宝律令の「意義」:何が一番すごかったのか?
大宝律令の完成は、日本の歴史において「天皇中心の国づくり」がゴールに到達したことを意味します。
- 国家の統一: 豪族が自分勝手に支配していた時代が終わり、法律によって日本が一つのチームになりました。
- 公地・公民の完成: 土地と人はすべて国のもの。それを管理するための「戸籍」や「税(租・庸・調)」の仕組みが、法律によってカチッと決まったのです。
- 文明国の仲間入り: 当時世界最強だった唐と同じような法律を持つことで、「日本は野蛮な国じゃない、立派な文明国だぞ!」と世界(東アジア)に示すことができました。
6. 基礎用語の確認!一問一答
【問1】 701年、唐の律令にならって制定された、日本初の本格的な法律は何ですか?
【問2】 律令のうち、刑罰についての決まりを何といいますか?
【問3】 都から地方(国)へ派遣され、地方政治を担当した役人を何といいますか?
【問4】 九州におかれ、西日本の防衛や外交を担った特別な役所を何といいますか?
【問5】 東北地方ににらみをきかせ、政治や軍事を担当した宮城県の城は何ですか?
7. 一問一答・答え
【問1】 大宝律令
【問2】 律
【問3】 国司(こくし)
【問4】 大宰府(だざいふ)
【問5】 多賀城(たがじょう)
8. 入試、定期テストに出やすい記述問題と答え
【問題】 大宝律令が制定された目的を、「天皇」という言葉を使って説明しなさい。
9. まとめ






