皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく歴史を学んでいきましょう。
今の私たちにとって、すき焼きや牛丼は当たり前のメニューですよね。でも、明治時代が始まったばかりの頃、「牛を食べる」ことは、スマホを初めて手にするくらい衝撃的な最新トレンドだったんです。
今回は、当時の教科書や資料集で必ず目にする「牛鍋を食べる男性」の絵をヒントに、日本がガラリと変わった「文明開化(ぶんめいかいか)」のリアルをスッキリ解説します!
牛鍋を食べる男性
1. 牛鍋を食べないと「ダサい」と言われた!?

明治時代、欧米の文化がドッと入ってきたことを「文明開化」と言います。その象徴が「食」でした。
江戸時代まで、日本では宗教的な理由や習慣から、四つ足の動物(牛や豚)を食べることはほとんどありませんでした。しかし、明治になると「欧米人が強くて体が大きいのは肉を食べているからだ!」と考えられ、牛肉を食べる「牛鍋(ぎゅうなべ)」が大ブームになります。
当時の流行を紹介した本には、こんな言葉が残っています。
「牛鍋を食わぬ奴は、開化が進んでいない(ダサい)奴だ!」
今の流行語やSNSのトレンドを追いかける感覚と、実はあまり変わらなかったのかもしれませんね。
2. 絵で比較!「江戸」と「明治」が混ざった不思議な光景
資料集に載っている「牛鍋屋」の絵をよく見ると、面白いことに気づきます。同じテーブルに、全く違うスタイルの2人が座っていることがあるんです。
| 特徴 | 江戸スタイル(古いもの) | 明治スタイル(新しいもの) |
| 髪型 | ちょんまげ | ざんぎり頭 |
| 服装 | 和服(着物) | 洋服(スーツ) |
| 持ち物 | 大八車、草履 | コウモリ傘、靴、帽子 |
| 建物・街 | かやぶき屋根、障子 | レンガ造り、ガス灯 |
この「ざんぎり頭」には有名な歌がありました。
「ざんぎり頭をたたいてみれば、文明開化の音がする」
ちょんまげを切り落とすことは、単なるヘアカットではなく、「新しい時代に生きるぞ!」という決意表明だったのです。
3. 【豆知識】明治天皇も「お肉」は苦手だった?
実は、文明開化をリードした明治天皇も、最初は洋服を着たりお肉を食べたりすることに抵抗があったと言われています。
- 本音は和服派: 明治天皇の写真を比べると、洋服を着ている時は少し機嫌が悪そうで、和服の時はリラックスしているように見えます。
- モデルとしての役割: 「日本のトップである私が変わらなければ、国民も変わらない」と考え、あえて西洋のスタイルを率先して取り入れたのです。
4. 街が「赤く」なった!? 富岡製糸場の衝撃
食べ物や服装だけでなく、街の景色も変わりました。政府が海外の技術を取り入れるために作った「官営模範工場(かんえいもはんこうじょう)」である富岡製糸場(とみおかせいしじょう)は、当時の人々に衝撃を与えました。

当時の日記(『富岡日記』)にはこう書かれています。
「レンガ造りの建物を目の前に見た時は、夢かと思うほど驚きました。これまで錦絵(カラーの浮世絵)でしか見たことがなかったからです。」
それまでの「木と紙」の家から、「赤レンガとガラス」の建物へ。日本中がワクワクと戸惑いの中で進化していた時代だったんですね。
5. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 欧米の文化が取り入れられ、伝統的な生活が変化したことを漢字4文字で何といいますか。
【問2】 文明開化の象徴的な食べ物で、牛肉を煮込んだ料理を何といいますか。
【問3】 ちょんまげを切り落とした、当時の新しい髪型を何といいますか。
【問4】 政府が群馬県に作った、レンガ造りの代表的な官営模範工場は何ですか。
【問5】 明治政府が欧米に追いつくために掲げた、国を豊かにし軍隊を強くするスローガンは何ですか。
6. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 文明開化(ぶんめいかいか)
【問2】 牛鍋(ぎゅうなべ)
【問3】 ざんぎり頭(あたま)
【問4】 富岡製糸場(とみおかせいしじょう)
【問5】 富国強兵(ふこくきょうへい)
7. 入試に出る記述問題
【問題】
明治政府が「暦(こよみ)」を太陰暦から太陽暦(現在のカレンダー)に変更したり、服装や食事の欧米化をすすめたりした理由を、日本の国際的な立場に着目して説明しなさい。
8. 答え
【解答例】
欧米諸国に日本が近代化した国であることを認めさせ、江戸時代に結ばれた不平等条約を改正しやすくするため。


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