「甲骨文字ってどんな字?」
「始皇帝はなぜ万里の長城を作ったの?」
この記事では、中国文明の始まりから儒教の登場、始皇帝による統一、シルクロードを通じた交流までをやさしく解説!歴史の流れがスッとつながる内容です。
中国文明
1. 甲骨文字って何?なぜ占いに使ったの?
- 約4000年前、中国の「殷(いん)」という国では、亀の甲羅や牛の骨に刻まれた文字=甲骨文字が使われました
→ 火であぶってできた割れ目から「吉」か「凶」かを占いました - たとえば…「王が戦に勝てますか?」と占ってから、その質問や答えを文字で刻んでいたのです!
甲骨文字は漢字の元になった文字です。現代の「占」「牛」「犬」などにそっくり!
2. 殷から周へ、そして戦国の世に…
- 殷(いん)→ 周(しゅう)へと王朝が交代
- 周の力が弱くなると国々が争い、「春秋・戦国時代」に突入!
この戦乱の中、「どう生きればよいか」と考える人たちが登場します。
その中の1人が――
孔子と儒教のはじまり
- 紀元前6世紀ごろに登場したのが、孔子(こうし)
- 彼が説いたのが「儒学(儒教)」
キーワード | 意味 |
---|---|
仁(じん) | 思いやりの心 |
礼(れい) | 正しい行い・けじめ |
孔子の言葉「過ぎたるは猶(なお)及ばざるがごとし」=やりすぎも足りなすぎもよくない、ちょうどが一番!
→ 儒教はその後、中国や日本でも「道徳」の土台になります
3. 中国を統一した「秦(しん)」と始皇帝
- 春秋・戦国時代の混乱を終わらせたのが、秦(しん)!
- 最初の皇帝:始皇帝(しこうてい)
始皇帝が行ったこと:
- 中国初の統一国家を作る
- 万里の長城をつくる(北方の遊牧民の侵入を防ぐため)
- **阿房宮(あぼうきゅう)や兵馬俑(へいばよう)**などの巨大建築を命じる
でも…国民の負担が大きすぎて、秦はわずか15年で滅亡します
4. 漢(かん)の時代とシルクロード
- 秦のあとに中国を統一したのが「漢(かん)」という国
- 武帝の時代には【朝鮮半島まで支配】し、西アジアやヨーロッパとも交流が始まります
✅ シルクロードが活躍!
東から西へ伝わったもの 絹・磁器・紙・仏教 西から東へ伝わったもの 馬・ブドウ・香辛料・汗血馬(かんけつば)など
絹がメインの貿易品だったので「シルクロード=絹の道」と呼ばれました
キーワードまとめ
用語 | 意味 |
---|---|
甲骨文字 | 殷で使われた占いの文字。漢字の元になった |
儒教 | 孔子が説いた思いやりと礼を重んじる思想 |
秦 | 初めて中国を統一した王朝。始皇帝が登場 |
万里の長城 | 北方の外敵から守るために作られた長い壁 |
シルクロード | 絹などを運んだ東西の貿易ルート |
確認問題
単語の確認問題(選択式)
- 甲骨文字が書かれた素材は?
A. 石と鉄 B. 紙と木 C. 亀の甲羅と牛の骨 D. 水と土 - 孔子が説いた教えは?
A. 仏教 B. 儒教 C. キリスト教 D. イスラム教 - 始皇帝が作った建物で、敵の侵入を防ぐものは?
A. 阿房宮 B. 兵馬俑 C. 万里の長城 D. 黄河 - 秦が滅びた主な理由は?
A. 洪水 B. 民衆の反乱 C. 皇帝の失踪 D. 建設の負担が大きすぎた - 東西をつなぐ絹の貿易ルートを何という?
A. 長江ルート B. 仏教街道 C. 絹貿易団 D. シルクロード
✅ 単語の確認問題の答え
- C. 亀の甲羅と牛の骨
- B. 儒教
- C. 万里の長城
- D. 建設の負担が大きすぎた
- D. シルクロード
用語練習問題(記述式)
- 甲骨文字が使われた目的と、何の文字の元になったかを説明しなさい
- 孔子が説いた「仁」と「礼」とは何か、それぞれの意味を答えなさい
- 始皇帝が行った政策や建築物を2つあげ、それが国にどう影響したか答えなさい
- シルクロードとは何か、その名前の由来と伝わったものを1つずつ答えなさい
- 儒教が後の社会に与えた影響を説明しなさい(家族・学校・政治などから)
✅ 用語練習問題の解答例
- 火であぶった甲羅や骨の割れ方で占いをし、その内容を記録するために使った。甲骨文字は漢字の元となった
- 「仁」は思いやりの心、「礼」は正しい行いを意味する。孔子はこの2つを政治の基本にすべきと考えた
- 万里の長城や阿房宮を建設した。国民に負担がかかり、秦は15年で滅んだ
- 絹を中心とした東西の貿易ルート。「絹=シルク」がよく運ばれたのでそう呼ばれた。ブドウなどが伝わった
- 家族の中で年長者を大切にする考えや、学校での道徳教育の基盤になった。政治では思いやりある支配が理想とされた
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