「神を信じれば救われる…って、お金で救われるの?」
「ルターって、教会に反抗した人なの?」
この記事では、カトリック教会に対する疑問から始まった宗教改革について、中心人物のルター、免罪符の問題、新しいキリスト教の誕生までを中学生向けにわかりやすく解説します!
宗教改革
1. 宗教改革のきっかけ:免罪符とは?
当時のカトリック教会は「免罪符(めんざいふ)」を販売していました。
- 買えば罪が許されるとされていた
- お金を寄付すると免罪符がもらえる
→ 実際はサン・ピエトロ大聖堂の建設資金集めが目的だったとも言われています
意見が分かれた!
買う派 | 買わない派 |
---|---|
「罪を許してもらえてうれしい」 | 「詐欺みたいだ」 |
「得をする感じがする」 | 「犯罪者が増えるかも」 |
教会の言葉と現実のズレに、人々が疑問を持ち始めました。
2. ルターの登場!神を信じることで救われる
ルター(ドイツの修道士)は、こう主張しました。
「免罪符で救われるのではない。神を信じることこそが救いだ!」
教会はこれに怒り、ルターを破門(追放)
皇帝もルターに自説の撤回を求めましたが…
→ ルターは拒否。命の危険の中、王にかくまわれ、聖書をドイツ語に翻訳
聖書の中に免罪符の言葉はなかった!
3. プロテスタントの誕生
ルターの考え方に賛同する人が増え、カトリック教会と違う新しい信仰が生まれました。
名前:プロテスタント(=抗議する者たち)
特徴:
- 聖書を信仰のよりどころにする
- 教会やローマ教皇の権力を批判
- 地域の王が信仰を決める場合も多かった
→ ヨーロッパ各地に広まり、宗教のあり方を大きく変えました!
4. カトリック教会の反撃:イエズス会
カトリック教会もこの改革に対抗しました。
設立した組織:イエズス会
目的:
- 教育を充実させる
- 厳しい規律の中で布教活動を進める
- 世界中にカトリックを広める
有名な宣教師:フランシスコ・ザビエル
→ イエズス会の一員として、日本にもやってきました!
キーワードまとめ
用語 | 意味 |
---|---|
宗教改革 | カトリック教会の腐敗(免罪符など)を批判し、信仰を見直した運動 |
免罪符 | お金で罪が許されるとされた紙。教会が販売していた |
ルター | 宗教改革の中心人物。「神を信じることで救われる」と主張 |
プロテスタント | 聖書を信じる改革派のキリスト教。カトリックと対立した |
イエズス会 | カトリック教会の改革派。教育と布教を進めた組織 |
ザビエル | イエズス会の宣教師。日本にキリスト教を伝えた人物 |
確認問題
確認問題(選択式)★定期テスト・入試頻出形式
- 宗教改革の原因となった制度は?
A. 選挙制度 B. 免罪符の販売 C. 銃の規制 D. 貿易独占 - ルターが翻訳した聖書の言語は?
A. ラテン語 B. フランス語 C. ドイツ語 D. イタリア語 - プロテスタントの考え方として正しいものは?
A. 教皇の命令に従う B. 聖書を信仰の中心とする
C. お金で罪が許される D. 聖書を読むのは司祭だけ - 宗教改革に対抗して設立されたカトリックの組織は?
A. フランシス会 B. イエズス会 C. ビザンツ会 D. 正教会 - 日本にキリスト教を伝えたイエズス会の宣教師は?
A. ルター B. カルバン C. ザビエル D. コロンブス
✅ 答え(記号+内容)
- B:免罪符の販売
- C:ドイツ語
- B:聖書を信仰の中心とする
- B:イエズス会
- C:ザビエル
記述練習問題 ★定期テスト・入試頻出形式
- 宗教改革が起こった理由を、免罪符の販売とルターの考え方をふまえて説明しなさい。
- プロテスタントとカトリックの違いについて、信仰のよりどころと組織のしくみから説明しなさい。
- イエズス会がつくられた目的と、日本で活動した人物について説明しなさい。
✅ 記述問題の解答例
1. カトリック教会が罪を許すという免罪符を販売したことで、信仰の意味がくずれたと感じた人が増えました。ルターは「神を信じることこそが救いであり、お金ではない」と批判し、宗教改革が始まりました。
2. プロテスタントは聖書を信仰の中心にし、個人の信仰を重視します。一方、カトリックは教皇をトップとする組織があり、教会の伝統や制度も大切にしています。
3. カトリック教会は宗教改革に対抗するため、教育と布教を進めるイエズス会を作りました。その一員であるザビエルは日本に渡り、キリスト教を広めようとしました。
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