「田植えの絵に楽器があるってどういうこと?」
「“座”って、ただのイスのことじゃなかったの?」
この記事では、室町時代の産業の中心となった農業・商業・手工業について、中学生にもわかりやすく解説します。
田植えの絵から見えてくる村の暮らし、惣のしくみ、借金に悩む農民たちの土一揆、商人たちの座の組織まで、1枚の絵から室町の社会が見えてきます!
室町時代の産業
1. 教科書の田植えの絵から読み取れること

生徒の意見で広がった考察
| 見つけたこと | 内容 |
|---|---|
| 女の人が田植えをしている | 当時は女性も農作業を担っていたことがわかる |
| 楽器や踊りがある | 田植えを祝う行事や儀式の可能性あり |
| 指示する人がいる | 組織的に動いていた証拠/指導者の存在 |
| 田んぼの形が今と違う | 区画や技術のちがいが見える |
| おもちがある | 収穫や祈願の祭りと関係する食文化 |
| 楽しそうに見える/大変そう | 農作業が生活とつながっていた証拠 |
季節は?
→田植えだから初夏と考えられる。踊りや演奏は、祈願や祝いの意味があるかも?絵を「読み解く」力が広がる!
2. 村のしくみ:「惣」という自治組織
有力な農民たちは「惣(そう)」をつくり、村のルールや役割分担を決めていました
トラブル防止のための「村のおきて」も存在
→ 今でいう町内会や自治会のような機能!
ルールを作り、助け合うしくみが室町時代にもあった!
3. 農民たちの苦しい生活と土一揆
農民は地頭に年貢を納めていました
→払えないと「借金」。金融業者(土倉・酒屋)から借りるが…
利子が高く、返せないと土地を没収
→ 寺社までもが高利貸しをしていた!
農民の行動:「借金帳消し」を求めて、土倉・酒屋を襲撃
→ これが「土一揆」
石に記録された証文
→証拠として紙ではなく石碑に刻み、消されないようにした!
室町時代は“借金だらけ”。一揆は命がけの叫びでもあった!
4. 商業と手工業者の成長:「座」のしくみ
商人・職人が発展し、「座(ざ)」という組織を形成
| 組織名 | 内容 |
|---|---|
| 座 | 同業者が武士・寺社・貴族に税を納め、保護と営業権を得る |
座の特典:
- 商売の独占権をもらえる
- 保護され、トラブルを避けられる
- 経済力がつき、都市が発展する
例:刀鍛冶の座/醤油職人の座など
→ 座があることで、その地域の特産品が生まれやすくなる!
キーワードまとめ
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 惣 | 室町時代の農民による村の自治組織 |
| 土倉・酒屋 | 金融業者。農民にお金を貸していた(利子が高く、土地を奪うことも) |
| 土一揆 | 借金帳消しなどを求めて農民が起こした集団行動(暴動) |
| 村のおきて | トラブルを防ぐため村が決めたルール。自治の一部 |
| 座 | 同業者による職種別の組合。営業独占のため、武士や寺社に税を納めた |
| 手工業 | 手作業でモノを作る仕事(例:染め物・陶器・紙すきなど) |
確認問題(選択式)
- 室町時代の村の自治組織は?
A. 座 B. 惣 C. 義 D. 民 - 土倉・酒屋とはどんな仕事をしていたか?
A. 旅館業 B. 農業 C. 金融業 D. 芸能 - 土一揆の目的として正しいものは?
A. 城を築く B. 借金の帳消し C. 農民が将軍になる D. 税の増額 - 商人や職人がつくった組織は?
A. 村のおきて B. 座 C. 借金同盟 D. 門前会 - 座をつくることで得られた特典は?
A. 家をもらえる B. 旅ができる C. 営業の独占 D. 芸能を習える
答え(記号+内容)
- B:惣
- C:金融業
- B:借金の帳消し
- B:座
- C:営業の独占
記述練習問題
- 土一揆が起きた背景には農民のどんな生活があったか、金融業者との関係をふまえて説明しなさい。
- 村のおきてや惣のしくみは現代のどんな制度に似ているか、あなたの考えを書きなさい。
- 商人・手工業者が座をつくる理由と、そのしくみについて説明しなさい。
解答例
1. 室町時代の農民は年貢が払えず、土倉や酒屋などから高い利子で借金をしていました。返せないと土地を取られてしまうため、借金帳消しを求めて土一揆が起きました。
2. 村のおきてや惣は、現代の自治会や町内会に近いと思います。自分たちでルールを作り、トラブルが起きないようにするしくみが似ています。
3. 商人や手工業者は、同業者で「座」という組織をつくり、寺社や武士に税を納めて保護してもらいました。その見返りに営業を独占する権利をもらい、安心して商売ができるようになりました。

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