皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく歴史の裏側に迫っていきましょう。
突然ですが、皆さんは「偽物」と「本物」を見分けるための最強の道具を持っていますか? 室町時代、ある「紙きれ」一つで、国家を揺るがす巨大なビジネスが動いていました。それが「日明貿易(勘合貿易)」です。
「倭寇(わこう)ってただの悪い海賊なの?」「勘合(かんごう)ってどうやって使うの?」 今日は、室町幕府の3代将軍・足利義満が仕掛けた、命がけの「グローバル貿易」を世界一わかりやすく、ガチで解説します!
日明貿易(勘合貿易)
1. 荒れ狂う海の暴れん坊:倭寇(わこう)の正体
日明貿易を語る上で欠かせないのが、「倭寇」という存在です。
- 倭寇とは?: 14世紀頃、東シナ海で活動した海賊や商人のグループです。
- 正体は誰?: 主に日本各地の豪族や漁民(日本人)が中心でしたが、中には朝鮮の人や中国の人も混ざっていました。
- 何をしたの?: 当時、元(モンゴル)から新しくできた国「明(みん)」や、朝鮮半島の沿岸を襲い、食料や人々を奪う海賊行為をしていました。
★ 倭寇の功罪
- 罪: 明や朝鮮の国々をめちゃくちゃに困らせ、外交問題になりました。
- 功(皮肉): 明の皇帝が「海賊を止めてくれるなら、正式に貿易してあげてもいいよ」と日本に持ちかけるきっかけになり、結果として大きな貿易が始まることになりました。

2. 足利義満の決断:プライドより「お金」と「文化」
室町幕府の最強将軍、足利義満(あしかが よしみつ)は考えました。 「海賊を抑えれば、中国(明)のすごい宝物やお金が手に入るぞ……!」
彼は、明の皇帝から「日本国王」という称号をもらい、明の部下になるという形(朝貢貿易:ちょうこうぼうえき)をとることで、1404年から正式な貿易をスタートさせました。
3. 最強のセキュリティ:勘合(かんごう)の仕組み
「倭寇(海賊)が勝手に貿易しに来たら困る!」と考えた明は、ある道具を導入しました。それが勘合(勘合符)です。

★ 勘合の使い方
- 「本」や「日」などの大きな文字が書かれた紙を、真ん中で真っ二つに切ります。
- 左半分を「明」が持ち、右半分を「日本(将軍)」が持ちます。
- 日本から船が明の港(寧波:ニンポーなど)に着いたら、お互いの紙を合わせます。
- ピタリと合えば「本物の貿易船」、合わなければ「倭寇(海賊)」として捕まえる! いわば、世界最古の「パスポート兼セキュリティカード」だったんです。
4. 何を売って、何を買ったの?(輸出入リスト)
この貿易は、日本に莫大な利益をもたらしました。
【日本から売ったもの(輸出)】

- 日本刀(刀剣): 明の武士や役人に「切れ味最高!」と大人気。
- 扇(おうぎ)・屏風(びょうぶ): 日本の芸術品として喜ばれました。
- 銅・硫黄(いおう): 武器や薬の材料として売れました。
【明から買ったもの(輸入)】

- 銅銭(明銭): これが一番重要! 当時の日本にはお金を作る技術がなかったので、「永楽通宝(えいらくつうほう)」などの中国のお金をそのまま日本のお金として使いました。
- 生糸(きいと)・絹織物: 高級な服の材料です。
- 書物・陶磁器: 最新の学問やおしゃれな器です。
5. 日明貿易の光と影(メリット・デメリット)
★ メリット
- 経済の発展: 大量の「お金」が入ってきたことで、日本中で商売が活発になりました。
- 北山文化の華: 義満が建てた「金閣」などは、この貿易で得た富と、中国から伝わった新しい仏教(禅宗)の文化が混ざって生まれたものです。
★ デメリット
- 国家のプライド: 将軍が中国の皇帝に「部下として挨拶する」形だったため、一部の武士からは「日本の恥だ!」と批判されました。
6. 基礎用語の確認!一問一答
【問1】 14世紀頃、大陸の沿岸を襲った海賊や商人のグループを何といいますか?
【問2】 明との貿易を始め、倭寇を抑え込んだ室町幕府の第3代将軍は誰ですか?
【問3】 正式な貿易船と海賊船を見分けるために使われた、合い札(紙)を何といいますか?
【問4】 この貿易で、日本が大量に輸入し、国内の経済を支えることになったものは何ですか?
【問5】 足利義満が明の皇帝から認められた称号は何ですか?
7. 一問一答・答え
【問1】 倭寇
【問2】 足利義満
【問3】 勘合(勘合符)
【問4】 銅銭(明銭/永楽通宝など)
【問5】 日本国王
8. 入試・定期テストに出やすい記述問題と答え
【問題】 足利義満が、明の皇帝に対して「日本国王」を名乗り、部下としての形式をとってまで貿易を行ったのはなぜですか。理由を説明しなさい。
9. まとめ







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