「倭寇ってどんな海賊だったの?」
「勘合って何のために使ったの?」
「琉球・朝鮮・蝦夷地との関係は?」
この記事では、室町時代に登場した倭寇(わこう)や、明との貿易、朝貢、琉球王国・蝦夷地との交易についてわかりやすく解説。
中継貿易やハングル文字、アイヌ民族の暮らしも含めて、東アジアのつながりを学んでいきましょう!
室町時代の外交~倭寇・勘合貿易~
1. 倭寇って何者?
倭寇=主に日本人の海賊集団
- 中国(明)や朝鮮半島の沿岸に侵入
- 略奪・海上戦などを行った
- 明や朝鮮国の軍に勝つこともあったほどの強さ!
教科書のキーワード:「海賊行為」「大陸を荒らす」「強力だった」
2. 明がとった対策と足利義満の対応
明の皇帝は困り果てて、日本に協力を要請
→ 足利義満に倭寇退治と引き換えに貿易許可を出す
義満はこれを受け入れ、倭寇を鎮圧
→ 勘合貿易がスタート!
3. 勘合貿易とは?
📜 勘合=合い札(証明書)
| 用途 | 内容 |
|---|---|
| 勘合を持つ船 | 明の皇帝に認められた「正式な貿易船」 |
| 勘合を持たない船 | 倭寇などの違法船と判断される |
勘合によって安全な貿易が可能に!
4. 朝貢のしくみと日本のメリット
朝貢(ちょうこう)=「貢ぎ物を渡して地位を認めてもらう貿易の形式」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 認める側 | 明の皇帝(中国) |
| 認められる側 | 日本(足利義満)など |
| 形式 | 皇帝に貢ぎ物を渡すことで「国王」として扱われる |
| メリット | 大規模な貿易が可能に/国際的な地位がアップ |
生徒の復習:「朝貢=貢ぎ物+地位認定」ばっちり覚えよう!
5. 日明貿易の品目と交流
日本から輸出したもの(明へ)
- 刀(人気!)
- 銅・硫黄
- 漆器など
明から輸入したもの(日本へ)
- 銅銭
- 綿織物・企図(絵図)
- 書画・陶磁器など
精巧な刀は、明で高く評価された!
6. 朝鮮国・ハングル文字の誕生
朝鮮半島では、高麗が滅亡し「朝鮮国」が誕生
→ 倭寇に悩む明とともに対応
朝鮮国が作った文字:ハングル(訓民正音)
→ 朝鮮王朝の世宗が制定。現在の韓国・北朝鮮で使用される
7. 琉球王国と中継貿易
琉球王国は中山王・尚氏が建国
中継貿易で発展
→ 東南アジア→琉球→中国・日本といった貿易ルートをつなぐ
「レキデリ!(NHK)」で紹介されたビデオも人気
→ 中継貿易=世界との橋渡し役!
8. 蝦夷地とアイヌ民族の暮らし
現在の北海道=蝦夷地(えぞち)
- アイヌ民族が狩猟中心の生活(米は不可)
- 交易品:鮭・ニシンなど
青森県の十三湊で安藤氏が交易を実施
道南十二館=蝦夷地内の交易拠点
地域ごとの特徴を知ると、歴史が立体的になる!
キーワードまとめ
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 倭寇 | 室町時代に中国・朝鮮沿岸を荒らした海賊。主に日本人中心 |
| 勘合貿易 | 明の許可を得て行った正式な貿易。証明札「勘合」で船を識別 |
| 朝貢 | 中国に貢ぎ物を渡すことで国の地位を認めてもらう外交形式 |
| 日明貿易 | 日本と明の間で行われた貿易。刀などを輸出、銅銭などを輸入 |
| 朝鮮国 | 高麗が滅亡し成立。倭寇への対応やハングル文字の制定が特徴 |
| 琉球王国 | 中山王・尚氏が建てた。中継貿易で発展し国際的な交流も活発 |
| 蝦夷地 | 北海道の旧称。アイヌ民族が住み、鮭などを交易していた |
| 道南十二館 | 蝦夷地で安藤氏らが管理した交易拠点の総称 |
確認問題(選択式)
- 倭寇とはどのような人々か?
A. 海賊行為をした日本人中心の集団 B. 明の兵士 C. 商人の役人 D. 天皇の使者 - 勘合貿易の特徴として正しいものは?
A. 武士同士の交渉 B. 勘合札で貿易船を識別 C. 日本国内のみに限られた D. 朝廷が禁止した - 朝貢とは何か?
A. 商品の売買のこと B. 皇帝に貢ぎ物を渡し、地位を認めてもらう形式 C. 皇帝を選ぶ制度 D. 戦争の合図 - 日明貿易で日本から輸出された品として正しいものは?
A. 銅銭 B. 綿織物 C. 書画 D. 刀 - 琉球王国の貿易の特徴は?
A. 土一揆 B. 中継貿易 C. 分国法 D. 城下町形成
答え(記号+内容)
- A:海賊行為をした日本人中心の集団
- B:勘合札で貿易船を識別
- B:皇帝に貢ぎ物を渡し、地位を認めてもらう形式
- D:刀
- B:中継貿易
記述練習問題
- 倭寇が周辺国にどのような影響を与えたか、明や朝鮮国の対応をふまえて説明しなさい。
- 勘合貿易が始まった理由としくみを、足利義満の対応とあわせて説明しなさい。
- 日明貿易が日本にもたらしたメリットについて、輸出品・輸入品の視点から説明しなさい。
- 蝦夷地とアイヌ民族の交易の特徴を、十三湊や道南十二館と関連づけて説明しなさい。
記述問題の解答例
1. 倭寇は海賊行為で中国や朝鮮の沿岸を荒らし、人々に被害を与えました。明や朝鮮国はこれに苦しみ、日本の足利義満に協力を求めました。義満が倭寇を退治したことで、両国との関係が改善され、貿易が再開されるようになりました。
2. 明の皇帝は倭寇対策として足利義満に正式な貿易を提案し、義満はそれを受け入れて倭寇を討伐しました。明は勘合札を発行し、それを持つ船だけが貿易を許可される仕組みになりました。これによって倭寇と正式な貿易船を区別でき、安全な交易ができました。
3. 日本は刀や銅、漆器などを輸出し、明では刀が特に人気がありました。明からは銅銭や絵画、陶磁器などの文化的価値の高い品を輸入し、経済的にも文化的にも日本にとって大きなメリットがありました。
4. 蝦夷地ではアイヌ民族が狩猟を中心に生活していて、鮭やニシンなどを交易していました。青森の十三湊では安藤氏が蝦夷地との交易を行い、道南十二館という交易拠点が設けられました。これにより、アイヌ民族と日本側の人々の交流が活発に行われました。


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