皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく歴史を学んでいきましょう。
歴史の教科書で必ずと言っていいほど目にする、あの「3人が川で釣りをしている絵」。 フランス人の画家ビゴーが描いた「魚つりの会(トバエ)」です。
実はこの絵、単なる釣りの風景ではありません。当時のアジアを舞台にした、命がけの「サバイバル・ゲーム」を描いたものなのです。今回は、登場人物の表情や位置関係から、日清戦争へ向かう世界の動きをスッキリ解説します!
魚つりの会
1. 登場人物をズーム!誰が何を狙ってる?

この風刺画には、3人の釣り人と1匹の魚が描かれています。それぞれの正体を見てみましょう。
- 左の人物(日本): ちょんまげに袴(はかま)姿。気合の入った表情で、釣り針をひっかけてでも魚を釣ろうとしています。
- 右の人物(清/中国): 当時の中国(清)の人です。こちらはエサをまいて、魚を自分の方へおびき寄せようとしています。
- 魚(朝鮮): 日本と清が奪い合っているターゲットです。
- 奥の橋にいる人物(ロシア): ここが最大の注目ポイント! 釣り竿を持たず、タバコをふかして余裕の表情で見ています。「日本と清が争って共倒れになったら、自分が横から魚をさらっていこう」と狙っているのです。
2. なぜみんな「朝鮮」を釣りたいの?
なぜこれほどまでに、各国は朝鮮半島を欲しがったのでしょうか。
日本には、過去の苦い記憶がありました。鎌倉時代の「元寇(げんこう)」です。 当時、大陸の勢力は朝鮮半島を通って日本に攻めてきました。日本にとって朝鮮半島は、いわば「玄関口」。ここに敵対する国や、強大なロシアが入ってくることは、日本の安全が脅かされることを意味していました。
当時の首相・山県有朋も、議会でこう演説しています。
「日本の安全を守るため、朝鮮を他国にわたしてはならない」
つまり、日本にとってこの釣りは「趣味」ではなく、「生き残りをかけた防衛戦」だったのです。
3. 【面白い豆知識】ロシアの「漁夫の利」
ロシアが橋の上で余裕を見せている様子を、四字熟語で「漁夫の利(ぎょふのり)」といいます。
★ 歴史の裏側:ロシアの本音 当時のロシアは、冬でも凍らない港(不凍港)を求めて南下しようとしていました。 「日本と清がケンカしてヘトヘトになったら、俺がサッと持っていけばいい。力で脅せばすぐに奪えるさ」 そんなロシアの不気味な余裕が、ビゴーによって見事に描かれているのです。
4. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 風刺画「魚つりの会」を描いた、フランス人の画家は誰ですか。
【問2】 3人の釣り人が狙っている「魚」は、どこの国を表していますか。
【問3】 鎌倉時代、朝鮮半島を経由して大陸の勢力が日本に攻めてきた出来事を何といいますか。
【問4】 第1回帝国議会で「朝鮮を他国にわたしてはならない」と演説した当時の首相は誰ですか。
【問5】 日本と清が争っている隙を狙って、橋の上でチャンスを伺っているのはどこの国ですか。
5. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 ビゴー
【問2】 朝鮮(大韓帝国)
【問3】元寇(げんこう)
【問4】山県有朋(やまがたありとも)
【問5】ロシア
6. まとめ



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