世界恐慌の「生き残り作戦」~アメリカ・英仏・ソ連・日独伊の対策をガチ解説~

世界史
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皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく歴史を学んでいきましょう。

1929年にニューヨークで始まった「世界恐慌」。昨日までお金持ちだった人が一瞬でホームレスになるような、まさに世界規模のパニックでした。

でも、面白いのはここからです。この地獄のような状況を乗り越えるために、国によって「解決方法」が全く違ったんです。

この「対策のちがい」こそが、後の第二次世界大戦へとつながる超重要ポイント。今回は、各国の「生き残り作戦」を、テストに出るポイントを網羅してスッキリ解説します!

世界恐慌の各国の対策


1. 【原因】なぜ世界中が同時にお金に困ったの?

まずは復習です。きっかけは1929年10月24日、ニューヨークの株価大暴落(暗黒の木曜日)でした。

  • 大量生産のワナ: 1920年代、アメリカでは「T型フォード」に代表される流れ作業と機械化により、モノが大量に安く作られました。
  • モノ余り: 自動車や家電がみんなに行き渡ると、急にモノが売れなくなります。
  • パニック: 売れない→会社の利益減→株を売る→株価暴落! という負のループが世界中に広がりました。

2. 各国の対策まとめ:あなたはどのチーム?

世界恐慌にどう立ち向かったか。各国は大きく「4つのグループ」に分かれました。

国名対策名内容のキーワード
アメリカニューディール政策ローズベルト、公共事業、TVA
イギリス・フランスブロック経済植民地、高関税、排他的な貿易
ソ連計画経済五か年計画、スターリン、恐慌なし
ドイツ・イタリアファシズムヒトラー、ムッソリーニ、侵略
日本昭和恐慌 → 満州事変生糸輸出激減、身売り、高橋是清

3. 【内容】各国の「生き残り作戦」を深掘り!

① アメリカ:ニューディール(新規まき直し)政策

ローズベルト大統領が、資本主義の国とは思えない「社会主義に近いやり方」で国を立て直しました。

  • 公共事業: 政府がお金を出してダム(TVA:テネシー川流域開発公社)などを作り、失業者に職と給料を与えました。
  • 生産調整: 農産物を作りすぎないように調整し、価格が下がるのを防ぎました。

② イギリス・フランス:ブロック経済(持てる国の特権)

植民地をたくさん持っている国は、自分の仲間だけで貿易を回しました。

  • 高い壁: 仲間の国(植民地)との間は関税を安くし、それ以外の国からの製品には高い関税をかけて締め出しました。

③ ソ連:計画経済(一人勝ちの理由)

スターリンによる「五か年計画」の真っ最中だったソ連は、世界経済と切り離されていたため、唯一、世界恐慌の影響を全く受けませんでした。

④ ドイツ・イタリア:ファシズム(持たざる国の暴走)

植民地が少なく、ブロック経済で締め出された国々は、「力ずくで奪うしかない」と考えました。

  • 独裁者: ヒトラー(ナチス)やムッソリーニが、民主主義を否定し、軍備を拡張して景気を回復させようとしました。

⑤ 日本:昭和恐慌と満州への道

アメリカへの生糸輸出が止まり、日本も大打撃を受けました。

  • 農村の悲劇: 欠食児童(お弁当を持ってこられない子)や、娘の身売りが起きるほどの地獄でした。
  • 解決策: 軍部が「満州を日本の支配下にして景気を良くしよう!」と主張し、満州事変へと突き進んでいきました。

★ 豆知識:空弁当(からべんとう)の悲しみ

当時の小学校では「頭痛を装って昼食を食べないふりをする子」がたくさんいました。これを歌った歌(『貧ゆえに 空弁当の子もありき…』)は、当時の日本の苦しさを今に伝えています。


4. 【結果】「持てる国」と「持たざる国」の対立が戦争へ

世界恐慌をきっかけに、世界は2つに分断されました。

  1. 持てる国(米・英・仏): 広い土地や植民地があり、話し合いや経済圏で解決しようとした国。
  2. 持たざる国(独・伊・日): 資源が少なく、武力による侵略で状況を打破しようとした国。

この「持たざる国」による侵略行為を、国際連盟や「持てる国」が批判したことで、対立は深まり、第二次世界大戦というさらなる地獄へと突入していくことになります。


5. 基礎用語の確認問題(5問)

【問1】 アメリカのローズベルト大統領が行った、失業者を救うための政策を何といいますか。

【問2】 イギリスやフランスが、自分の植民地とだけ貿易を活発にし、他国を排除した対策を何といいますか。

【問3】 世界恐慌の影響をほとんど受けなかった、社会主義の国はどこですか。

【問4】 ドイツやイタリアで台頭した、民主主義を否定し武力による侵略を唱える思想を何といいますか。

【問5】 日本で起きた昭和恐慌の際、小学校でお弁当を持って行けない子供たちのことを何と呼びましたか。


6. 基礎用語の確認問題の答え

【問1】 ニューディール政策

【問2】 ブロック経済

【問3】 ソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)

【問4】 ファシズム

【問5】 欠食児童


7. まとめ

  1. 【原因】アメリカの大量生産によるモノ余りと、1929年の株価大暴落である
  2. 【対策】アメリカはニューディール政策、英仏はブロック経済で乗り切ろうとした
  3. 【結果】資源のない日独伊は侵略(ファシズム)の道を選び、世界は再び戦争へと向かった
  4. ソ連は計画経済により、唯一この恐慌の影響を受けなかった
  5. 日本は昭和恐慌の苦しみから逃れるため、満州事変へと舵を切った

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