空気に流されるな! 世論の特徴とメディアリテラシー

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皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も一緒に社会科の公民を学んでいきましょう!

皆さんは「おにぎりの海苔は、しっとり派?パリパリ派?」というアンケートを見たことはありませんか?実は、こうした人々の意見の集まりを社会全体で捉えたものが 世論(よろん/せろん) です。

民主主義において、世論は政治を動かす大きな力になります。しかし、その世論は「いつも正しい」のでしょうか?今日は歴史的な出来事を振り返りながら、世論の「怖さ」と、私たちが身につけるべき「力」について解説します。

見出し上

マスメディアと世論


1. 世論とは何か?――民主主義のガソリン

世論とは、「社会のさまざまな問題について、多くの人々によって共有されている意見のこと」 です。

  • 王政・独裁政治:一部の権力者が物事を決めるため、国民の意見(世論)は無視されがちです。
  • 民主主義:国民が主権者のため、政治家は世論を無視して政治を行うことができません。

つまり、世論は民主主義を動かすガソリンのような存在ですが、扱い方を間違えると大変なことになります。


2. 世論の大きな特徴①:変わりやすい

世論の面白い(そして怖い)ところは、世論は変わりやすい という点です。

【事例1:1991年 自衛隊のペルシャ湾派遣】

湾岸戦争後、海の地雷である「機雷」を除去するために自衛隊を派遣するかどうかで、日本中が揺れました。

  • 派遣前:反対(53%)が賛成(13%)を大きく上回っていました。「憲法違反だ」という声が強かったのです。
  • 成功後:任務が無事に終わり、国際的に感謝されると、賛成(61%)が反対を逆転しました。

【事例2:2021年 東京オリンピック】

  • 開催直前:反対(55%)が多数でした。
  • 閉幕直後:感動的なシーンを多く目にした結果、「開催してよかった」(61%)が多数派になりました。

3. 世論の大きな特徴②:常に正しいとは限らない

歴史を振り返ると、世論が国を誤った方向へ導いてしまった例があります。

【歴史の教訓:満州事変と国際連盟脱退】

1931年の満州事変後、日本は国際社会から孤立しました。国際連盟の会議場を去った松岡洋右代表は、「国民から袋叩きにあうだろう」と覚悟して帰国しました。しかし、当時のマスメディア(新聞など)は「堂々と退場した」と彼を賞賛。世論は熱狂し、日本はそのまま太平洋戦争へと突き進んでしまいました。

イギリスの首相チャーチルはこう言いました。

「民主主義は最悪の政治形態である。これまでに試みられてきた他のあらゆる形態を除けば、だが」

民主主義は完璧ではありません。世論が熱狂し、間違った判断をしてしまうリスクを常に抱えているのです。


4. 私たちが身につけるべき「メディアリテラシー」

世論に大きな影響を与えるのが、テレビ、新聞、SNSなどの マスメディア です。情報を鵜呑みにせず、私たちが最悪の選択をしないために必要なのが メディアリテラシー です。

  • メディアリテラシーとは:マスメディアの情報をさまざまな角度から批判的に読み取る力。

新聞社によって、同じニュースでも、新聞社によって「見出し」や「書き方」が全く違います。これらを見比べることは、メディアリテラシーを鍛える最高の練習になります。


5. キーワードまとめ

用語内容
世論(よろん)社会の問題について、多くの人々によって共有されている意見。
マスメディアテレビ、ラジオ、新聞など、不特定多数の人に情報を伝える媒体。
メディアリテラシー情報を鵜呑みにせず、多角的に批判的に読み解く能力。
民主主義世論の影響を最も強く受ける政治形態。

6. 基礎用語の確認問題(5問)

【問1】 社会の問題について、多くの人が共有している意見を何といいますか。

【問2】 テレビや新聞など、大量の情報を人々に伝える手段を何といいますか。

【問3】 1991年に自衛隊が派遣され、海の地雷(機雷)を除去した場所はどこですか。

【問4】 メディアからの情報を批判的に読み取る力を何といいますか。

【問5】 世論の特徴として正しいものを2つ選びなさい。(ア:一度決まれば変わらない イ:変わりやすい ウ:常に正しい エ:正しいとは限らない)


7. 基礎用語の確認問題の答え

  • 【問1】 世論
  • 【問2】 マスメディア
  • 【問3】 ペルシャ湾
  • 【問4】 メディアリテラシー
  • 【問5】 イ、エ

8. 高校入試対応:記述問題

【問題】

現代社会において、一つの新聞やニュース番組だけでなく、複数の情報を比較して取り入れることが重要であるのはなぜか。「情報のかたより」という言葉を使って説明しなさい。

【解答例】

マスメディアによって情報の伝え方や主張は異なるため、一つの情報源に頼りすぎると情報がかたより、公正な判断ができなくなる恐れがあるから。


世論は「変わりやすく、常に正しいとは限らない」もの。だからこそ、私たち一人ひとりがメディアリテラシーを磨き、しっかりとした自分の意見を持つことが、より良い民主主義を作る第一歩になります。


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