江戸時代の後半
江戸幕府は天保の改革に失敗
権力を失っていく
一方で雄藩と呼ばれる藩は力をつけていった
雄藩とは、財政再建、軍事力の近代化の藩政改革に成功した藩である
江戸幕府の滅亡後
藩閥政治の中心となる藩である
雄藩とは
雄藩がどのような改革を行ったか
わかりやすく、簡単に解説していきます。
雄藩の成長
① 薩摩藩(鹿児島県)
薩摩藩は財政難に苦しんでいました。
目をつけたのが黒砂糖です。
黒砂糖は特産品で奄美大島などで多くとれていました。
薩摩藩は黒砂糖を専売制にしました。
江戸時代に藩が特定商品の仕入れ・販売を独占して利益をはかる制度
薩摩藩は黒砂糖の専売制でぼろ儲けをします。
また、琉球を通じて清(中国)と密貿易を行います。
これもぼろ儲けできました。
密貿易は江戸幕府にばれ、処罰を受けました。
藩主の島津斉彬の時代
鹿児島に反射炉を築造しました。
質の良い鉄をつくることできる設備
質の良い鉄は「鉄製の大砲の製造」に欠かせないものでした。
軍事力の強化のために必要な設備が反射炉です。
島津斉彬は造船、ガラス製造などの工場を建設しました。
現在は「旧集成館反射炉跡」や「旧集成館」として見ることができます。
② 長州藩(山口県)
長州藩も財政難に苦しんでいました。
長州藩は下関に目をつけました。
下関は「西廻り航路」の船が必ず通る場所でした。
西廻り航路を通じて、下関に運ばれてくる商人に対して手数料を取ります。
手数料を取った上で、商品を買い取り下関で保管をします。
保管した後に、大坂での値段が安いときには下関に保管。
大阪での値段が高いときに売ることで利益を得ました。
これもぼろ儲けです。
下関があったからこそできた政策です。
手数料+差額で儲ける
儲けたお金で軍事力の強化を行います。
西洋式の軍備の採用と軍事演習を行っていきます。
③ 肥前藩(佐賀・長崎県)
肥前藩の藩主、鍋島直正が財政再建を行います。
なかなかの豪腕です。
地主や商人が持っていた小作地を没収します。
没収をして小作地を小作人に分け与えます。
「水のみ百姓」から「本百姓」になります。
戦後改革の農地改革をすでに行うイメージです。
全員が土地を持つことで、農業の活性化に成功します。
肥前藩は日本で最初の反射炉をつくりました。
軍事力の強化を行います。
雄藩の成長の結果
薩摩藩、長州藩、肥前藩
全て倒幕の原動力となった藩です。
江戸幕府は改革に失敗し権力が衰えていく。
一方で雄藩は財政改革に成功します。
成功した財源で、軍事力を強化していきます。
反射炉の建設から軍事力の強化が見えてきます。
雄藩の成長は「倒幕の原動力」となっていきます。
まとめ
用語確認 一問一答
① 財政再建、軍事力の近代化の藩政改革に成功した藩
用語確認 一問一答 ~答え~
① 雄藩