大正時代
日本の街並みと人々の暮らしは大きく変わり始めました。
「モダン」と呼ばれる欧米風の文化
ラジオや洋服、洋食、カルピスやキャラメルなど、新しいものが次々と登場。
職業婦人やバスガールに憧れる女性も増え、女性の社会進出や家庭のあり方にも変化が見られました。
本記事では、大正時代の文化の特徴を、写真や具体例を交えてわかりやすく紹介します。
大正時代 新しい文化
明治と大正――街並みの変化に注目!
大正時代の街並みは、レンガ造りや洋風建築が増え、「欧米風=モダン」がキーワードとなりました。
明治時代の街と比べて、「服装・建物・看板・バス」など、都市の景観が近代化していきます。
女性の憧れ「バスガール」と職業婦人
当時、女性の憧れNo.1職業は「バスガール」でした。
現代のバスガイドとは違い、乗客の運賃を受け取ったり、停留所の案内をする仕事でした。
- 洋服の制服を着る職業婦人が増加(約40万人)
- 女性の社会進出のシンボルとなる
- 平塚らいてうの女性運動の影響も大きく、政治参加を求める声につながる
一家団らんと新しい家族文化
ちゃぶ台(座卓)を囲む生活様式が定着し、「一家団らん」が当たり前の姿に。
さらに、写真にあるラジオの登場で、「家族みんなで同じ番組を聞く文化」が広がっていきました。
→ ラジオ=家庭における情報・娯楽の中心
読み書きできる時代へ
大正時代には就学率がほぼ100%となり、ほとんどの人が読み書きできるようになりました。これにより、以下のような文化が拡大しました。
- 新聞・大衆紙・子ども向け雑誌
- 文庫本(安価で持ち運べる本)
→ 知識・娯楽・表現の幅が一気に広がる!
モダンなおやつと健康志向
- 「森永ミルクキャラメル」(1914年発売)は“煙草代用”として注目
- 健康志向の現れとしてカルピスが1919年に誕生
→ 天の川柄のパッケージと「初恋の味」のキャッチコピーで人気に - 若者のデート=カフェでカルピス!がモダンの象徴
さらに、おまけつきのお菓子文化も誕生!
1920年代には、「おまけつき」のグリコも登場し、子どもたちに大人気。
モダンな暮らしとともに、生活にゆとりや楽しさを求める空気も育っていきました。
洋食の広がり
当時、庶民が親しんだ代表的な洋食には以下があります:
- トンカツ
- コロッケ
- カレーライス
→ 西洋文化が「衣食住」のあらゆる場面に浸透していった証です。
まとめ
用語 | 内容・意味 |
---|---|
モダン | 欧米風の文化や生活様式。大正時代の象徴的キーワード |
バスガール | 運賃の受け取りや案内を行う女性職員。女性の憧れ職 |
ラジオ | 一家団らんの中心となり、文化の担い手となる家電 |
カルピス | 健康志向から誕生した飲料。「初恋の味」として人気 |
職業婦人 | 洋服で働く働く女性たち。社会進出の象徴 |
確認問題
単語の確認問題(選択式)
次の文の( )に当てはまる最も適切な言葉を、A〜Dから1つ選びましょう。
- 大正時代の文化の特徴を一言で表すと( )である。
A. 民族的 B. 武士的 C. 和風 D. モダン - 女性の憧れの職業として人気があったのは( )である。
A. 駅員 B. 看護師 C. バスガール D. 教師 - バスガールの仕事は( )である。
A. 修学旅行のガイド B. 車内で歌を歌う C. 運賃受け取りと停留所の案内 D. 車両整備 - 「煙草代用」として発売されたのは( )である。
A. 飴玉 B. チョコレート C. キャラメル D. ビスケット - 「初恋の味」とPRされた健康飲料は( )である。
A. サイダー B. 緑茶 C. コーヒー D. カルピス
✅ 単語の確認問題の答え
- モダン
- バスガール
- 運賃受け取りと停留所の案内
- キャラメル
- カルピス
✍️ 用語練習問題(記述式)
次の用語を15〜30字程度で説明しましょう。
- モダン
- バスガール
- 職業婦人
- ラジオ
- カルピス
✅ 用語練習問題の答え
- 欧米風の文化や生活様式。大正時代の雰囲気を象徴する言葉
- 車内で乗客から運賃を受け取り、停留所を案内する女性職員
- 洋服で働く女性。社会進出の象徴で憧れの的だった
- 家族で聞く習慣が広がり、一家団らんの象徴となったメディア
- 1919年発売の健康飲料。「初恋の味」とPRされ人気を集めた
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